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Proxomitron から Proxydomo への移行
長い間 Proxomitron を愛用してきたが、メンテナンスが停止しているのと、SSL 関連の設定が色々と面倒だったので Proxydomo へ移行することにした。
ポート番号
Proxydomo のデフォルトポート番号は 8080 ではなく 6060 なので、ソフト側を 8080 にするか、ブラウザ側を 6060 に変更する必要がある。
フィルターのインポート
Proxomitron のフィルターのインポート手順は、以下の通り。
- Proxomitron の設定 default.cfg をテキストエディタ等で開く。
- 内容を全て選択してコピー。
- Proxydomo の「クリップボードからインポート」を押す。
最初、このやり方を知らなかったので、default.cfg を変換するプログラムを作ってしまった。せっかくなので、その際に調べた設定ファイルのデータ構造を書いておく。
項目 | Proxomitron | Proxydomo |
---|---|---|
フィルタ名 | Name | title |
アクティブ | Active | Active |
複数のルールのマッチを許可する | Multi | multipleMatches |
範囲のマッチ | Bounds | boundsPattern |
URL のマッチ | URL | urlPattern |
バイト制限 | Limit | windowWidth |
マッチさせる語句 | Match | matchPattern |
置換するテキスト | Replace | replacePattern |
XML なので HTML と同じようにエンティティーのエスケープが必要。改行が数値文字参照になっているのがちょっと特殊。
$LST
Proxomitron の $LST はファイルにリスト名を割り当ててアクセスする方式だったが、Proxydomo ではファイル名がリスト名として使われる。
$LST の指定方法は lists フォルダ以下にあるテキストから拡張子を消したものです
Proxomitron のフィルターを書き変えたくない場合は、ファイルをリスト名でリネームすればよい。
$FILE
絶対パスを記述すると動作しない。Proxydomo のディレクトリを基準とした相対パスにする必要がある。
ログウィンドウの色
デフォルトのログウィンドウは白背景で見づらいので、settings.ini を書き換えて色を変更する。Proxomitron と同じカラーリングは以下の通り。
[LogWindow] COLOR_BACKGROUND=000000 COLOR_REQUEST=00FF00 COLOR_RESPONSE=FFFF00 COLOR_FILTER=FF00FF
ウェブフィルターデバッグ
デバッグ表示のフォントが等幅じゃないのでかなり見づらい。画面表示には ViewSource.css という CSS が使われているので、font-family に等幅フォント (monospace 等) を指定したユニバーサルセレクタを追加する。
https でのフィルタリング
オプションにある「CA 証明書を生成」ボタンを押すと Proxydomo のフォルダに証明書ファイルが生成される。認証局を通していない、いわゆる「オレオレ証明書」なので、ブラウザに登録しないと使うことができない。
IE での登録手順は以下の通り。
- メニューにある「ツール」から「インターネットオプション」を開く。
- 「コンテンツ」タブを選択し「証明書」ボタンを押す。
- 「インポート」ボタンを押すとウィザードが起動するので先程生成した ca.pem.crt を指定する。
- 証明書ストアには「信頼されたルート証明機関」を指定する。
- セキュリティ警告が表示されるので、そのまま「はい」を押す。
成功すれば証明書機関の中に「Proxydomo CA」が登録される。有効期限は 1 年なので定期的に更新する必要がある。
Proxomitron のときは ssleay32.dll/libeay32.dll が必要で、入れてもうまく動かなかった覚えがあるので、簡単に SSL が使えるのは素晴らしい。
SSL の落とし穴
Windows Update を実行すると何故かエラーで止まってしまう。表示されているエラーコードで検索してみると、
日付と時刻の設定が正しくないと、更新プログラムをチェックするときに Windows Update エラー 80072F8F が表示されます。
と書かれていたので、桜時計で同期してから再実行してみたが変化なし。さらに調べてみると、プロキシーが怪しいという情報を見つけたので、IE のプロキシー設定を解除したらうまくいった。
「ユーザーの手動操作」にて Windows Update を実行する場合: ユーザーに紐づく Internet Explorer のプロキシ設定が参照されます。
Proxomitron のときは SSL 通信が Pass-Thru になっていたので、たまたま動作していた模様。