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スーパーコンボの残像色を解析 (2)

前回残像を解析したときは近似色を出すのに力を使い果たしてしまったことと、ネットに転がっている画像をサンプルとして使ったので不正確な面が否めなかった。

そこで今回は KOF98 風残像を作るついでに、より正確な値を算出してみようということで、画像を自分で取り込んでより詳細な分析をしてみた結果、残像の色はピクセルの値から導きだしているのではなく、専用の残像用パレットが用意されているのではないかという結論に。

まず、元ピクセルの明るさと残像の明るさに相関性がない。例えばケンの帯とナッシュのズボン (一番暗い色) を比較すると、元ピクセルの方は帯の方が暗いのに、残像になるとズボンの方が暗くなる。

RGB(16, 16, 16) → RGB(0, 0, 112)
RGB(0, 32, 16) → RGB(0, 0, 96)

輝度を元に残像色を生成しているのであればこうはならない。あと、自動的に色変換をしていれば全キャラ青系の残像になるはずだが、本田のような一部のキャラは残像に元ピクセルの色味が残っていたりする。

残像に肌色の成分が残っている。

まとめると「法則性は無い」という身も蓋もない結果に。当時のマシンの処理能力とキャラクターデータが固定なことを考えれば当たり前のような気もする。

しかし、彩度や明るさという部分に関してはある程度規則性はあるので、原作に近い残像を作ることは可能。ZERO3 も KOF98 も以下のような変換式になっていた。

  1. 元のピクセルから輝度を算出。
  2. コントラストを調整。
  3. パラメータに基づいて彩色する。
KOF98 風残像を作成する過程。
ZERO3 風も同様。

動的に残像を生成するいい所は、ZERO キャラで KOF 風残像という組み合わせができることくらいか。