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KFM 2.11 リリース

主な変更点は以下の通り。

スーパーコンボゲージの自動拡張

KFX のスーパーコンボゲージは最大ストック数が 2 となっているので、command.lst にレベル 2 を超えるスーパーコンボを定義しても出すことはできない。KFA であれば GOHKI モードへの移行、XPlus であれば MaxStockGauge の変更という方法はあるが、明示的にストック数の制限を外してやらないと出ないという点は変わらない。

逆説的に考えると、コマンドを定義したということは使いたいという意思表示なので、command.lst から最大ゲージ消費量を算出し、それを元にストック数を自動的に拡張してやることにした。

最低ストック数を 2 としているので、レベル 1 のスーパーコンボしか持たないキャラのストック数が減ってしまう、なんてことは起きない。

enemy.lst の仕様を変更

入力表示との兼ね合いや互換性向上のため、下記項目の修正を行った。

  • 入力方式
  • 方向ボタンと攻撃ボタンの同時入力

「入力方式」は書くと長くなるので、今回は「方向ボタンと攻撃ボタンの同時入力」についてだけ触れておく。

KFX には enemy.lst に記述された方向ボタンと攻撃ボタンの組み合わせを、1 フレームの入力として結合する仕組みがあり、KFM でも同様の処理を行うようにした。以前は単純に 2 フレームの入力として展開していたので、大量に書かれると無視できないレベルの入力時間差が発生していた。

この対応に加え、単体の攻撃ボタンに直前の方向入力を補完する仕組みを追加した。以前は結合処理が無い上に、単体の攻撃ボタンは方向入力が「空」として扱われる仕様だったので、タメ入力中に基本技を出すと「空」によって方向入力が途切れてしまい、いつまで経ってもタメが完成しない問題があった。

何故このような状態になっていたかというと、KFA の拡張コマンドに対応した際、同じようなコマンドを使用する enemy.lst 側も改修しなければいけなかったが、そこまで手が回らなかったので command.lst 用の読み込みルーチンを enemy.lst に転用したという背景がある。これによって enemy.lst 固有の処理が抜け落ち、互換性を低下させる要因となっていた。

トレーニングモード機能の拡充

試験的に実装されていた非公開の機能と、新たに追加した相手の操作を切り替える機能、これらをまとめて正式なトレーニングモード機能としてリリースした。詳細はマニュアルに記載されているのでそちらを参照。

入力履歴の表示と相手の操作設定を組み合わせれば enemy.lst の入力を確認することができる。

EX 必殺技のエフェクトを調整

EX 必殺技を出したときのエフェクトが長すぎたので一定時間経過したら終了するようにした。

KFM の EX 必殺技はスト III 3rd を参考に作られているが、一通り実装が終わってから 3rd の EX 必殺技を確認したところ、エフェクトの有効時間は「攻撃が持続している間」ではなく「技を出してから一定時間」となっていた。ケンの EX 竜巻を見ると分かりやすいが、動作時間の長い技は攻撃の途中でエフェクトが終了してしまうので、技後半のモーションにはエフェクトが付いていない。

この修正は前回のリリースに含む予定だったが、経過時間の計測を「ゲーム内時間」で行ったらヒットストップの影響で終了タイミングがズレてしまい、影響を受けない「motion.lst 内時間」で計測する方式に直さなければならず、リリースに間に合わなかった。

その他

オートガードのような難易度とは関係のない項目で難易度が変わってしまっている状態を是正したかったので、いくつかの項目をオプションから削除した。そのまま消してしまうのはもったいなかったので、難易度を EASY にしたらオートガードが付与されるようにしてある。これ以外にも細かい修正を色々と。

ガード入力方向の基準を「向き」から「位置」に変更。めくられ時にガード方向が逆になってしまう問題への対策。
一本先取にすると常にファイナルラウンドになってしまう問題を解消。