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KFM での F 式とその仕組み

BJA さんの「ナックルファイターシリーズの F 式」という記事を見て、KFM での挙動が気になったので検証してみることにした。

F 式について検索すると、

F 式とは、ガードについてのバグを利用した、高速中段テクニックのこと。
このバグ自体は、歴代の 2D 格ゲーのほぼ全てで存在している。
ヴェノム使いの F 氏が実用化したネタが名前の起源。

と書かれた解説サイトが見つかった。

検証

この類の検証には結果が不正確にならないようシンプルな CARROT のキャラを使うようにしているが、ほとんどのキャラはジャンプ開始時の硬直が長めに設定されているので検証に使うことができなかった。そこでエントリーの中から適当に F 式の条件を満たすキャラを探したところ、よっとさんの KYOUHEI が良さそうだったので、このキャラを使うことにした。


ジャンプ強 P からジャンプ弱 P へつないだ。

結果としては F 式は可能ということと、KFA と同じ立ち食らいになることを確認。

F 式が発生する理由

F 式の解説に「歴代の 2D 格ゲーのほぼ全てで存在している」と書かれているように、このテクニックには 2D 格ゲーお馴染みの 2 つのシステムが大きく関係している。

例えば、攻撃を上段でガードした場合、立ちガードのモーションに切り替わり硬直状態になる。この硬直中に続けて上段の攻撃を受けた時、ガード入力方向が一致すれば再びガードになり、入力がなくとも強制ガードのシステムがあれば自動的にガードが行われる。では、下段の攻撃を受けたらどうなるかというと、プログラムの作りに依存する部分ではあるが、立ち状態なので下段の攻撃を防ぐことができず食らってしまう。

こんな状態になってはまずいので、ガード硬直中であっても「ガード方向」だけは切り替えられる仕組みが用意されていて、ガードモーションや演出上の都合もあってか、切り替えは次の攻撃をガードした瞬間に限定されている。別の言い方をすると、攻撃を受けないことにはガード方向の切り替えはできない。

このガードシステムの性質上、立ちガード硬直中に下段ガード入力をすると、立ちガードの食らい判定で (成功すれば) 屈みガード、という奇妙な状態が作り出されてしまう。F 式はこの状態切り替えの隙を突いたもので、屈み状態では当たらない昇り攻撃を立ちガードの大きな食らい判定に当てつつ、中段の攻撃で下段ガードを成立させない、ということを同時に行っている。

F 式が成功したときに相手が立ちになるのか屈みになるのかはプログラムの作りに左右されるが、基本的には攻撃を受ける前の状態をそのまま引き継ぐので、立ちガードが立ち食らいになるのは自然な結果と言える。ギルティギアが屈み食らいになるのは、ガードの成否にかかわらず入力方向を優先する作りになっているのだろう。

F 式はガード方向の切り替えタイミングが制約されていることを利用したテクニックなので、ストリートファイター 2 シリーズのようにいつでも切り替えられるタイトルでは使うことができない、ということになる。