ストリートファイター ZERO がアーケードに登場したあたりから、家庭用への移植はプレイステーションやセガサターンといった 32 ビット機が主流になったが、ストリートファイター ZERO 2 はゲーム機の性能不足を特殊チップで補う形でスーパーファミコンにも移植が行われた。
スーパーファミコン版が作られた経緯はインタビューで語られている。
スーファミ版は最初「スーパーストリートファイター ZERO」ってタイトルだったんですよ。それが、キャラクターを描いてみたら結構似せられるってことになって、気づいたらオリジナルコンボしてました!みたいな。元は流派を変えるので 2 キャラ分作らなければならないことと、ザンギエフの大きさが問題です。これらを再現しようとすると当然データ量は膨大なものになるんで、データ圧縮のために特殊チップを積むことになりました。今回スーファミ版を出せるようになったことは本当に嬉しいんですよ。いくら 32 ビット機が普及したといっても買えない人って多いでしょ。1 人でも多くのユーザーに楽しんでもらいたいですから。多少クオリティが落ちるにしても、出したかった。
ゲーム機の性能や容量の関係でグラフィックが削られたりサウンドの品質が下がってしまうのは仕方がないが、比較的影響を受けにくいプログラムまで大幅に作り直されたせいなのか、豪鬼が空中で振り向きながら斬空波動拳を撃ってきたり、ソドムが投げ範囲に居ない相手を吸い込むように投げてきたりと、スーパーファミコン版には他機種版にはないあやしい処理が所々に存在する。
スーパーファミコン版には画面を停止させる既知のバグがある。手順は以下の通り。
ソウルイリュージョンとオリジナルコンボも暗転技だが画面停止は発生しない。成功すると自分以外の全てが停止した状態になる。
画面停止後に以下の動作を行うと様々な怪現象が発生するようになる。
ソウルスパークは一度しか出すことができず、ソウルスルーは何度出してもバグには影響しない。解除時のソウルイリュージョンで分身が出なければ成功。
怪現象の中でも特徴的なものを紹介する。
攻撃時に異常なヒットバックが発生する。
コンボの 3 ヒット目以降が常に立ち仰け反りになる。
必ずというわけではないが、比較的高確率でオーラエフェクトが化ける。
ソウルイリュージョンバグは試合が終わっても効果が維持されるので、ARCADE ならコンティニュー、VERSUS なら再戦時にキャラクターを変更すれば、ローズ以外のキャラクターでもバグを使うことができる。
強制立ち仰け反りを利用すれば簡単に凶悪なコンボを作り出せそうな気がするが、ヒットバックの増加などもあって有効利用できるケースは多くない。
ソウルイリュージョンバグを使った印象的なコンボを紹介する。
強制立ち仰け反りの特性を検証するためのコンボ。素早く追撃が可能な技でないとこの現象を活かすことができないことがわかる。
豪鬼は空中コンボ属性の必殺技が多いので立ち仰け反りを利用しやすい。
ZERO 3 を彷彿とさせる強力な竜巻コンボ。
ZERO 2 のソウルイリュージョンは異常に性能が高いので、三段攻撃の最後を強ソウルスパイラルにするだけで大ダメージを与えることができる。